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多能工・職が必要と確信を得た雨洩り対処例02

前ページからの続きです。

 

いよいよ本格的に踏み込んだ調査を開始します。

 

一番、疑いが大きい屋根の取付き部分に

防水シートの巻き上げをしていないのでは?

 

最初から懸念されましたが・・

それなら、長い距離に及び雨洩りは現れますが

ノシ瓦、積込の奥が納まり不良なら雨洩りのヶ所は一部には

限定されないはずです。

 

しかも近年の瓦屋さんが取り付き部分の防水シート巻き上げを

手抜くはずも無く、

唯一の原因と思われ、自信も有った戸袋からは離れています。

 

木造の場合は雨洩りした所から約1m範囲でしかも水上付近が

原因ヶ所となるのが有力です。

 

戸袋の底が原因の固定観念をまず外し、最初は問題ないと判断した

雨戸の戸先付近を観察。

 

やはり・・現場が教えてくれたような気がして、なにげなく

雨戸の戸当たり枠を外してみました。

 

当然、雑に壊さずに、慎重に生かし取りが必要です。

 

こんな時には、やはり多能工・職での基本ノウハウが役に立ちます。

(雨洩り)15原因付近の全景.JPG

木製の雨戸枠は納まりや止め方さえ熟知していれば簡単に外れます。

(雨洩り)16原因.JPG

やっと発見しました!・・あきらかな↑納まり不良。

 

取付ミスによる雨洩り原因です。

 

水切り板金の立ち上げが上から被せてあるだけで

本来の水切り仕舞いになっていません。

 

窓サッシの下枠に僅かな被り代のエッジが有り、

そこに入り込んではいますが・・これは間違いやすい例。

 

サッシ枠の裏側に水切りの立ち上げが入り込み、その後に

窓サッシ枠のヒレが外に出ている必要が有ります。

 

雨戸枠の一筋シキイが付いていようと付けずに水切りだけの場合でも

同じでウッカリ上から押え付けでは防水不良となります。

 

水切りだけなら外から見てすぐ解ります。

 

しかしこの現場では雨戸枠の一筋シキイが付いていたので

下に入れず外から押え被せのままはだったので見えませんでした。

 

まして唯一の雨戸枠の一筋シキイの下場をコーキングで塞いだら

水抜けもせず余計に悪くなります。

雨戸敷居の水切り不良.png

下枠に僅かな被り代のエッジが有るのは上下や横並びにサッシ枠が

段窓や連窓する時のアルミ目板のコグチ隠しの為の差込み用エッジです。

 

本格的な防水の被りとは違います。

 

大工さんの立場としてはサッシ下枠ヒレの内側に水切りの立ち上げを

入れ込むのは解っていても柱の外面に余計な厚みの部材を挟むので

水切りの立ち上げ部分の厚みが薄けれ良いですが

 

時々、1~2㎜ほどで段差のついた厚みの有る

アルミ水切りの立ち上げ材が有ります。

 

特に高級品の水切り材は厚みが厚くサッシ枠の下が外へ少し

飛び出すのが気に入らず下枠だけ飛出しの為に、わざわざ側面と

上枠の三方まで1~2㎜ほどパッキンを挟んで出すか?

 

下枠の当たり部分を1~2㎜ほど削って後退させる必要が有り、

面倒くさいのです。

 

下に入れ込み出入り調整せずに、そのまま取付を、

ほとんどする事になりますが部屋内の見え掛かり巾が上と下で異なり

高さの低い窓ほど斜め度合いが増えて納まりが悪くなります。

 

この問題が有る為に大工さんの立場ではアルミサッシの取付は

なるべく下枠に余計な物を挟まずに

すんなりベタッと柱の外面に取り付けたい心情が有ります。

 

そこで断窓目板差込専用の被りエッジに差し込めば、そこそこ

入り込み代が有り、この現場のように利用しがちです。

 

普通のアルミ水切り取付の場合でも、このように誤った取付をしがち。

 

私も過去に何度が・・やってしまった事が有ります。(^_^;)

 

どうしても、やらざるを得ない場合は裏側の接触面を

シリコンコーキングか?防水テープを先行張りしてから

裏下地の表面で完璧に防水処置の必要が有ります。

 

この現場は水切り材が薄い板金なので仮に窓サッシが付けてあっても

下枠だけ釘を抜いて浮かせて板金屋さんは、すでにサッシが取り付いていても

手間を掛けて裏側に差し込むべきでした。

 

窓サッシを付けた大工さんも板金屋さんに気を利かせ

下枠の耳プレートには釘を沈めて打たず、浮かせて薄いベニヤ板でも

差し込んでおき、板金を差し込むように示せば板金屋さんは当然、

仮止め状態を見たら裏に差し込むのは言わなくても解かるはずでした。

 

この場合は納まりの連係プレーが疎かになった典型的な事例です。

 

大工か?板金屋さんか?どちらか一方が疑問を持ち相手に問いただせば、

こんな酷い雨洩りは無いはずです。

 

おそらく途中で気が付いたが知らんぷりしたか?・・

まったく気に留めなかったのか?・・

やはり責任の所在、領域がグレーゾーンです。

 

そして水切り板金のジョイントは折り返しハゼ巻き継手ではなく、

単なる被せ置きでコーキングも無し。

 

これが、かなり最終的な結果を左右しています。

 

せめてコーキングしておけば・・かなり雨漏りは回避できたはず。

 

最終的な犯人探しとすれば・・板金屋さんが、

もっと防水納まりに配慮すべきで主犯格。

 

そして、そうなる経緯を防止する為に連携配慮すべきであった

大工さんと現場監督などは全体責任。

(雨洩り)17原因?.JPG

戸袋側に吹き込む角度とは反対の方角から雨が吹き付ければ、

この戸先枠とシキイの隅は吹き溜まりとなります。

 

雨洩りしている位置とはピッタリ合致します。

 

試しに少量の水を雨が吹き付ける条件で流して、

本番と同じ条件で、ワザワザ外から雨の吹き込み角度で注水してみると・・

屋根瓦の一部を剥がし野地板を切断開口し屋根裏を観察すると

・・出ました雨洩り現象再現!・・↓現行犯・・逮捕!(笑)(^_^;)

(雨漏り)19原因予測箇所のテストで水漏れ確認状況.jpg

やっと根本的な原因を把握できたので、この場に限り対処します。

 

後は、防水不良の納まりをシリコンでコーキングしてから

外した雨戸枠などを付け戻して完了。

 

何年も続いた長年の不可解な雨洩り原因が解決した瞬間でした。

 

後は戸袋の底をモルタルで塞ぎ水の捌け口が無かったのは穴あけで

対処済みなので改善はされていますが、疑問が残る処ですが

解体して調べるのは大変な事なのと偶然その位置、近くには

雨洩りが見えませんのでパスします。

 

ちなみに・・余罪(別な防水不良)が有るか?否か?・・と言ったところですが

大事は見逃せませんが些細な事は誰しも有りがちなので、とやかくは言いません。

お互い様ですから・・(^_^;)

 

これで100%解決とは言えない疑問が少し残りますが

大事の限定した範囲内では解決です。

 

その後、台風の後にも積極的にこちらから御客様に結果を

尋ねましたがねこれ以降は、まったく異常無しとの事で一安心。

 

とても思い出深い現場体験の例でした。

 

やはグレーゾーンに、あえて関わる意義が

多能工・職として必要価値が有るのはねこれで強く確信できました。